【疑問点】
物理で、「同じ高さから質量の違う2物体を自由落下させると、同じ時間で地表に到達する。ただし、空気による摩擦は考えない。」とされているが正しいだろうか。

【私の解】
正しくない。

上記を基礎にして、以下の公式がよく使われる:

ある物体の移動距離をl、初速をv0、経過した時間をt、加速度をaとすると、
l=v0・t+1/2×a・t2

さらに、自由落下で重力加速度gとすると、
l=1/2×g・t2

上記公式を用いて、物体の質量に関わらず、移動距離と重力加速度から、落下に要する時間が求められる。

…これが前提である。

これが成り立つということは、即ち「重力加速度gに反比例して物体が距離lを落下する時間は短くなる。」わけである。

公式から、地球の重力加速度を1gとし、巨大惑星Zの重力加速度を100gとすると、惑星Zでは地球と同じ条件で同じ物体が10倍早く地表に到達することになる。

問題はここにある。

いま地球上にある物体Aで考えると、(物体A)と(地球)という2物体の関係において、物体Aの落下運動がなぜ起こるか。これは周知の通り重力による。質量を持つ2物体は互いの重力により引き合う。いわゆる万有引力の法則の結果が、自由落下である。

既にお判りと思うが、物体の重力ひいては重力加速度は物体の質量に比例するのであるから、先ほどの落下運動において、落下する物体や地球の質量に比例してそれらの重力も増す。また、自由落下とは、2物体が互いに重力により引き合う運動であること、そして上記の公式により落下運動における落下に要する時間が重力加速度に反比例することから、物体が落下に要する時間、即ち物体と地球が互いに引き合う運動により位置が重なるまでに要する時間は、互いの物体の質量に反比例することになる。

とすると当然だが、落下運動の公式自体が正確でない、ということになる。なにしろ公式では、落下される側(=地球)の重力については考慮されているが、落下する側(=物体B)の重力の影響について一顧だにされていないからだ。

なぜ双方の物体の重力が考慮されていないのかは常識的に考えると、地球に対して物体Bが非常に小さいため、その影響が非常に⊿(微小)となるからだろう。

しかし、上の解説により正しくは「同じ高さから質量の違う2物体を自由落下させると、落下に要する時間は2物体の質量に反比例する。ただし、空気による摩擦は考えない。」が正解となるはずだ。影響が小さいからといって、実際は反比例関係をもつ運動であるのに関わらずその関係が無いと言った時点で、物理法則の歪曲あるいは捏造と言えるのではなかろうか。

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1: ヘンゼルの記憶 (06/23 09:05)
こういった話になるとそもそも運動する物体の重力をニュートンの万有引力の法則で解こうとするのは間違いで、アインシュタインの一般相対性理論の出番になるのではないかと(^^;
ただしそれを持ち出した結果どうなるかはヘンゼルには判りません(笑)
2: 冬星 (06/23 21:58)
すごい、相対性理論って、こういうのが解けるのですか。やってみたい…けどヘンゼルさんのコメントの最後の1行がこわい。(^-^;
物理は高1で学んだんですがニュートン力学しか出てきませんで、このへんの疑問が相次いで物理は異界の生物になって…。
力学で、互いに影響しあう(運動する)2物体を同時に考慮しようとすると混乱してしまいます。
上の式だと単純に双方個別につくって(ちゃんと地球の側の運動も求めて)あとで合成して考えればよさそうですが…。
3: ヘンゼルの記憶 (07/01 08:28)
いあ、ヘンゼル間違っても相対性理論なんてわかりません(笑)
で、実は生の相対性理論も古典物理学に分類されます。
だからエネルギーなり質量なり(って一緒かも)が大きいときにだいたい成り立つに過ぎない、はずです。
さらに先へ進むとたぶん相対論的量子力学とかなんとかって話になるんでしょうけど…こちらはまだ理論自体どこまで完成しているのか微妙、だったはず。